回転木馬詐欺への関与を調査
シンガポールの現地法人において、支社長、責任者、営業担当者が回転木馬詐欺に関与していた疑いが生じた。
(※回転木馬詐欺とは国をまたぐ売買において支払った税の還付を国から受けられる制度を悪用したものであり、実際に商品を売ったと見せかけて、税金の還付を請求するといったものである。)
今回の事例では、A社からB社に税金をのせて売ったと見せかけることで、B社は税金をA社に支払っているため、その分の償還を国に請求する権利を得ることが出来る。その後B社はC社に商品を売ったと見せかけ、同じようにC社は税金を国に請求する権利が発生していた。今回はA社においてシンガポール税務当局より指摘があり、疑いが生じた。その為以下の手順でデジタルフォレンジックを実施しA社が回転木馬詐欺を行っていた証拠の調査を実施した。
- 証拠隠滅を恐れ、ヒアリングの前に対象者が使用しているPC等を深夜に会社に入り証拠保全
- ヒアリングを実施し、個人所有の対象物をホテルにて証拠保全
保全した機器は以下の通り。
【調査対象物】
PC
・会社会社貸与のPC 4台
・個人所有のPC 3台
携帯電話
・会社貸与の携帯電話 2台
・個人所有の携帯電話 3台
外部記憶媒体
・USBメモリ 5台
結果、B社は存在していたが、会社事務所は倉庫として貸し出されており、見かけ上の売買を繰り返していたことが判明。また、メール調査や、ドキュメントデータからも回転木馬詐欺を行っていた証拠を発見するに至った。
この様に弊社では海外の調査案件にも柔軟に対応しております。
アメリカでのe-discovery案件や、東南アジアや中国での調査案件など、多くの経験もございます。
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